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2013/01/15LATIF INTERVIEW

latif_photo_1.jpg - いつも[LOVE] をタイトルに入れてきて、前回のインタビューでもこれからもそうすると言っていた通り、本作でも"IV LOVE"というタイトルになりましたね。今回このタイトルにした理由は?

LATIF(以下L):僕にとって4枚目のアルバムだからね。4と愛の為にという意味でこのタイトルにした。今回のアルバムは3ヶ月弱で完成したんだ。別にタイトルを深く考えていたわけでもないし、いくつか候補があったわけでもない。ただ、曲を聴いてたら、『IV LOVE』が頭に浮かんだだけなんだよ。


- ライアン・レズリーとは、クインシー・ジョーンズとマイケル・ジャクソンの関係に似ていると言ってましたね。今回ももちろん一緒にやっていますが、今回は2人でどんなことを表現しようと思ったのでしょう。

L:僕達は本当に特別な関係でクリエイティヴの面でのケミストリーは最高だと思ってる。お互いを理解し合ってるだけでなく、お互いをクリエイティヴなことで挑発し合って、刺激し合って進化することもできる。お互いのベストな部分を引きだして高め合える相手だと思う。他の人達とのケミストリーも素晴らしいと思ってるし、いろんな人達と仕事をするのは大好きだよ。でも、ライアンとの共作はいつも本当に最高のものが出来るし、それはこれからも変わらないと信じてる。昔はいつも、毎日、スタジオ以外でも一緒にツルんでいたけど、今はお互いに忙しくてなかなか会えないにも関わらず、<こういうヴァイブが欲しいんだ>というだけで、あまり言葉にしなくてもちゃんと求めているサウンドを作ってくれる。それがライアンなのさ。今回彼と一緒に新しく作った"Mind, Body, & Soul"は最高に気に入ってる曲。聴いててフィール・グッドになってくるだろ?それと、"I Love You"は、シェリ・デニスに僕達が昔提供した曲だろ?今回セルフ・カヴァーをしたのは、周りから僕のヴァージョンが聴きたいってリクエストが絶えなかったからなんだ。僕はライターとして仕事してるときはライター・モードだから、自分で歌おうとは全く思わなかったんだけどね。うまく歌えてるとは思うし、シェリも僕がセルフ・カヴァーをしたのをイヤがらないでくれるとは思うんだ(笑)。


- 今作の全体的なコンセプトはいつの時点で考えてどんな風に生まれたのでしょうか?ひとりで考えた?それとも、何かの曲が出来上がってそこから?

L:制作当時に自分が経験していたことばかりが表現されてるんだ。今考えると、自分が今年だけでこんな経験したんだ、あんな経験したんだとは思うよね。もちろん、アルバムという作品を作る上で、ある程度のコンセプトを設定することは必要だよね。サウンドなりメッセージなり。でもそれ以前に僕は自分が感じたこと、自分が経験したことを伝えることで、何か希望のようなものを1人の人に与えられたら嬉しいと思ってるんだ。例えば、つい先日起きたコネチカットの小学校での銃乱射事件。被害者の人達や家族の思いは計り知れないけれど、僕がここでその事件のニュースを見ている時にどう感じたか、何を思ったかは表現できる。そして、そうすることで、誰かが何かを感じてくれるかもしれない。もし何か感じなくても、同じようにニュースを哀しい気持ちで観ていたなぁ、あの頃、って思いだしてくれるキッカケになる。それだけでいいんだ。音楽というのはそれぞれの人達の人生のサウンドトラックになると思ってる。だから、今回のアルバムで表現したストーリーは全て、僕がこの1年、1年半で経験してきたことなんだ。僕のこの1年、1年半の人生のサウンドトラック。


- "Beautiful Break up"のような曲も斬新なアプローチの曲ですよね。

L:サーティファイドというチームと一緒にやったんだ。恋人と別れるのは辛いことだけど、辛いことだけでなく、新たな美しい何かが生まれるキッカケにもなるってことだよ。僕はよく経験することなんだけど、一緒にいるときは見えないことって多いんだよね。もう我慢出来ないってところばかりに気が向いて、本当に大切なものが見えずにいる。別れて初めて、僕は本当は子の人をこんなに愛してたんだって気付くんだ。例え、ヨリを戻せなくても、1年後に振り返ってみて、あの時別れて、本当に愛してたんだと気付いただけで幸せだったと。あの時別れて正解だったんだと思ったりする。そうじゃなきゃ、未だにケンカし続けてたかもしれないし、結婚なんてしてたら、結局離婚ってことになりかねなかったかもしれない。心から愛していたこと、それでも、僕の人生においてはそういう相手だったんだと素直に受け入れられるというのは素晴らしいことだと思うんだよね。


latif_photo_2.jpg - サーティファイドは今作でも素晴らしい仕事をしてますよね。実は個人的に気に入ってるのは、"Navy Blue"という曲なんですが・・・

L:僕も好きだよ!あの曲は2日かけて書いたんだ。トラックを初めて聴いたとき、涙が止まらなかったんだ。路線としては、愛する人を失ってしまったことを書くべきか、とにかく暗い気分になってしまって、その日はもうスタジオにはいられなかった。それで翌日に新たな気分で曲と向き合うことにした。哀しい印象のある曲に、全く真逆の、美しい愛の物語を乗せてみたのさ。僕は基本的に、トラックの印象は崩さないようにするタイプなんだけど、少しヒネリを加えて、アーバン・カントリー・ソングのようなアプローチにしたんだ。それにテーマ(タイトル)をネイヴィー・ブルーにしたのは、みんな青い空のことは歌うけど、夜の美しい空の色のことは書かない。星や月の事は書いても、空そのもののことを歌った曲ってあまりないと思うんだ。あんなに美しい色をしているのに。真っ暗な空に星が2つ輝いていると、周りがネイヴィー・ブルーになる。ワオ!って感じだろ?恋人と夜散歩に出かけて、空を見上げたら星が2つ。僕とキミの星だよ。ほら、すごくキレイな夜空だって。僕自身もすごく気に入ってる曲なんだ。曲を書く時は、絵を描くようにだんだん形が出来てくるんだよ。夜空の美しさがどんどん目の前に広がってくれれば嬉しいし、音楽は受け取る人達によって意味も変わってくるものだから、全く違うことを描いてもらっても構わないけど、僕はどうしてもネイヴィー・ブルーの夜空の美しさを表現したかったんだ。


- 今回、久しぶりにミュージックの"Teach Me"を共作したカーヴィン&アイヴァンと一緒に"More Than Anything"をやってますね。久々に彼らとの仕事はいかがでしたか?

L:やっぱり彼らとのケミストリーは最高だな、と再認識したよ。自分達でも驚くほどね。だから、実は彼らと一緒に他のアーティストの為にいくつかもう曲も完成させたからもうすぐ聴いてもらえると思うんだけど、一緒に作品を作ることが自然だと、新しいことにチャレンジすることも恐れずに出来るし、ジャンルを超えてやることも出来たりする。お互いを心から信頼してるから出来ることだよね。


- 前作でのFredroとのケミストリーの素晴らしさを語っていたので今作でも一緒なのは驚きませんでしたが、本作で一緒にコラボした人達の選択は? KoljaやBig Cityのような全く聞いたことのない名前もあるのですが。

L:僕は一緒に仕事してる人達のファンなんだよ。ビッグ・シティは新人だけど、みんなの仕事のファンだというのが一番だよ。No.1のレコードをプロデュースしたことがあるかどうかよりも、僕がその人が作る音楽のファンになれるかどうかが一番重要なんだよ。


- そのビッグ・シティはチームですか?それとKolja(コルジャ)も新人ですよね?

L:ドイツのプロダクション・クルーだよ。彼らのビートを聴いてすぐにファンになったんだ。僕のアルバムのエグゼクティヴ・プロデューサーのロッドが見つけてきてくれたんだ。コルジャはロッドがマネージングしてるんだ。彼は素晴らしいミクシング・エンジニアで、フレッシュなプロデューサーだよ。


- ライオネル・リッチーの"Say You Say Me"のカヴァーはどうしてこの曲を?で、なぜitunesだけのボートラに?

L:僕はライオネル・リッチーの大ファンなんだ。この曲もだけど、彼の曲は素晴らしい歌詞の曲が多いよね。歌詞ってあまり注目されなくて、メロディだったりビートが話題になることが多いけど、やっぱり、歌詞って大事だと思うんだ。歌詞とメロディがちゃんと調和されているかでイイ曲になるかどうか決まる。この曲はまさにそうだし、だからこそタイムレスで愛されてるんだよね。前にポール・ヤングの曲をカヴァーした時も自分なりに表現したけど、今回も僕が大ファンのライオネル・リッチーをどう自分なりに表現できるか自分にチャレンジを課したかったんだ。気持ちイイ曲に仕上がったと思ってる。


- 今回は、各曲をあなた自身が説明してもらえますか?

1.Can't Believe It
L:クラブとかショーで運命の人を見つけられるなんて信じられない、って曲だよ。モールとかもそうだけど、そういう場所で出会った人と本気で愛し合うことが出来るなんて信じられないって曲。

2. Beautiful Breakup
L:真実の愛の曲だね。ブレイクアップ=別れ でさえも、2人を引き離せない。別れなんてちょっとしたつまづきであって、真実の愛は全てを乗り越えるということだね。

3. Yes
L:女の子と出会うんだけど、彼女は愛することを恐れている。その彼女に、イエスとだけ言ってくれれば、後は僕がちゃんと守ってあげるから。僕に任せて。真実の愛とはどういうものかキミに感じてもらう機会を僕にくれないか、ってことさ。

4. Not 4 Nothin'
L:自分が心から愛し、全てを捧げるというのは深い意味がある。だから僕を傷つけないでって彼女にお願いしてる曲だね。一緒にいれば幸せだし、みんなからも羨ましがれる2人のままでいようって。全て意味があるんだってね。

5. Above & Beyond
L:何でもする。愛の為ならどこへでも行くし、何でもする。僕のキミへの愛にはリミットがあると思ってるなら大間違いだ。無限大の愛をキミに捧げると一生かけて証明し続けるよって。一生愛し続ける、何があっても、って曲だよ。

6. Closer
L:長い間親友でいて、お互いが傷ついたときも支え合ってきた仲の2人の物語だよ。友達関係から先へ進むのを恐れる人って多いよね。でも、上手くいかないなんて思わないで、友達でありラヴァーの最高の2人になるから、大丈夫だよ、って説得してるんだ(笑)。

7. More Than Anything
L:新しい恋人と、こんな風に感じたことない。ただ抱き合うだけでこんなに気持ちになれるなんて。この世に存在する他の何よりもキミを愛してると言う曲さ。

8. Winner Takes All
L:これは本当の別れについての歌だよ。よく言われるのが、上手くいかない恋愛はどちらか一方の思いが強すぎるときだって言うだろ?本当はそうじゃないんだと思う。ただ、気付いてないだけ。別れてしまった後に、あぁ、自分はこんなに相手の事を思ってたのか。なんで失った今になって気付くんだろうってことのほうが多いと思うんだよ。男だって、女王がいなければ、完全な王にはなれない。実はこのアルバムの中で一番好きなのはこの曲なんだ。

9. Mind, Body & Soul
L:この曲は僕の弱さを曝け出してしまった曲なんだよね。でも、恋愛をするうえで恋人には全てを曝け出して、正直でいないと上手くいかないだろ?ただ、相手がそれをちゃんと受け止めて大切にしてくれることを願うしかできない。わかるだろ?

10. Picture Of Us
L:アーティストはミューズと一緒にいるときに名曲を出したりするだろ?プリンスがアポロニアと一緒にいたとき、"Purple Rain"という名曲を生み出した。この曲はそういうミューズのことを歌った曲なんだ。キミは僕のミューズ。僕の才能を高めてくれる。そんな人に出会った、って曲さ。全てのプロデューサー、ソングライター、ペインター、アーティスト、クリエイティヴなことをやっている人が、自分のミューズの顔を想い浮かべただけで、新しいアイディアが浮かんだり、仕事が進んだりする。自分の未来にずっといて欲しい存在。そんなミューズについて歌った曲なんだよ。

11. Pump The Breaks
L:R.ケリーの"You Reminds Me Of My Jeep"って曲あるだろ?女の子を見て、その子を見ると、クラシックなヴィンテージの車を思い出す。年取ってるって意味じゃなくてね(笑)。修理が大変だろうが、いつもいじってなきゃいけないかもしれないけど、キミのような女性だったらその価値があるってこと。整備もするし、大切にするのは当然。でもそれ以前に、クラッシーだからこそ、完全に故障(ブレイク)したりしない。僕がケアさえちゃんとしてれば動いてくれるクラシックカーさ、ってね。

12. Fall
L:恋に落ちるのを恐れる人って多いよね。それは過去に傷ついたからであって、愛したくないわけじゃない。だから、そういう人には、愛してるってことを言い続けていかないと心から信じてもらえないんだよね。僕を信じて、恋に落ちるのを怖がらないで、僕が支えてあげるから、って。

13. Navy Blue
L:さっきも話したけど、美しい夜空の物語。星が輝く夜空。夜空に輝く星2つはキミと僕だってことだね。

14. I Love You
L:アイ・ラヴ・ユー、アイ・ラヴ・ユー、アイ・ラヴ・ユー!そのままだね(笑)。


latif_photo_3.jpg - 今後、ぜひカヴァーしたいと思う曲はありますか?

L:ジェフ・バックリーの"Hallelujah"をやってみたい。大好きなんだ。この曲じゃなくてもジェフ・バックリーの曲かレディオ・ヘッドの曲だね。自分なりに表現したらどう仕上がるか自分でも聴いてみたいよ。


- mixtape "Philadelphia Healing"について少し伺います。イントロで、"wake my people it's time to say so long to Philly mentality and say hello to "Protest Music" "Life Music" "Spiritual Music" (みんな目を覚まして、フィリー・メンタリティに別れを告げて、プロテスト・ミュージック、ライフ・ミュージック、スピリチュアル・ミュージックにハローという時が来たんだ)と言及しています。それぞれの定義を詳しく教えて下さい。

L:今メディアでは、フィリーというと、なんかネガティヴな印象を押し付けられてる気がしてね。フィラデルフィアほどディープなカルチャーはない。でも今は、フィリー、っていうと軽く見られたりするんだ。フィリーはメンタリティで、フィラデルフィアはカルチャーだと僕は思ってるんだよね。素晴らしい歴史であり、ポジティヴな場所。そういうフィラデルフィアを表現したかった。真の魅力にもう一度目を向けて、ってこと。ボーイズIIメン、テディ・ペンダグラス、パティ・ラベル、フランキー・ビヴァリー。みんなフィラデルフィア出身。フィリーじゃない。だからレーベルもフィラデルフィア・インターナショナルっていうだろ?省略してフィリーと呼んでいるのも理解はしているけど、僕達は真のフィラデルフィアをもう一度建て直さなきゃいけない。フィラデルフィアへのヒーリング、ということさ。プロテスト・ミュージックもライフ・ミュージックもスピリチュアル・ミュージックも、その言葉自体が大切じゃないんだ。音楽に意味を持たせることが大切だと思うんだよ。音楽を通じて誰かと語り合えるようなそんな内容の音楽をもっと作っていかなきゃいけない。それが大切なんだ。人のライフ(命)とスピリチュアル(精神面)を守るためにプロテスト(立ち上がる)音楽。自分が信じたことのために立ち上がることが必要だし、音楽でやることで通じやすくなることもあるし、ムーヴメントのサウンドトラックがあることでより認知されることもある。僕達には人生のサウンドトラックが必要なんだ。僕は説教しようとしてるんじゃなくて、素晴らしい曲の全てはそれぞれの人達が経験したことから生まれてる。他の人の経験から学んで成長することもできるはずさ。


- ソングライターとして、アーティストとして、最近の活動で発表出来ることがあれば教えて下さい。

L:レコーディング・アカデミーの一員でもあるから、グラミーでちゃんとした曲に投票したいと思ってる。投票権があるのに無駄にしてるアーティストって多いんだよね。僕は素晴らしい才能に投票したいと思ってる。あとはソングライター、アーティストとしても、より自分の才能を高めたいと思ってる。2013年はもっと世界へ足を運びたい。日本にももちろん行きたいし、アフリカにも行きたい。世界中のファンの人達と実際に触れ合って、音楽を分かち合いたいんだ。


- 今後やってみたいこと。

L:これまでと同じく、音楽を通じて、夢を叶えたいと誰かに思ってもらえたら嬉しいな。それ以外では、人間としてもアーティストとしても、成長したい。メンタルな面もスピリチュアルな面でも。まず人間として自分が成長すれば、作る音楽も洗練されるはずだと信じてる。そうそう、ビジネス・マンとしても成長したいな(笑)。今年実感したことだけど、ビジネスをきちんとわかっていれば、やりたいことをやる機会も自分で増やすことが出来るからね。さっきも行ったけど、今度こそは日本に行くから。もう4枚もアルバム出してるんだ。行かないわけにはいかないだろ?!



Interviwer: Kana Muramatsu


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